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​消滅集落のオーベルジュ

Cuisine régionale L'évo

 南砺市の山奥、ここ30年程人が住んでいなかった消滅集落に建つ宿泊可能なレストランです。川にせり出した半島状のがけ地から、谷筋沿いに見通せる眺望や、一部旧集落の石垣が残る階段状の高低差を生かして建物の配置とランドスケープを計画しました。3m以上の積雪がある冬期でも眺望を得るため、ダイニングとそのアプローチを2階とし、低い位置に2階建てのダイニング棟を置くことで、集落のスケール感から突出しないようにしました。一方、コテージは山からの排水を妨げないように、以前の集落配置を参考にした分棟配置とし、近景の植物や雪そのものを楽しむことができるようにした。

 周辺集落の板金屋根に見られる「雪割」という屋根部材や、雪囲いを建築デザインに取り入れ、内外装では残存民家の窓枠や外装の木材などを一部再利用しました。また、井戸掘削や上水道の延伸が難しいことから、地域住民が利用してきた手作りの沢水の取水設備を継承するなど、地域住民とも協力しました。歴史や風土に根差すことで、土地の魅力を引き出しながら、自立した維持管理が可能な持続可能性を目指しました。

消滅集落 オーベルジュ L'évo(レヴォ) 雪景色
L'évo(レヴォ) 客席 オープンキッチン 勾配天井
L'évo(レヴォ) 眺めの良いロビー 谷筋の眺め ピエール・ジャンヌレ イージーアームチェア
L'évo(レヴォ) 窓のある明るいオープンキッチン
L'évo(レヴォ) 魚の皮のランプシェード 金属塗装のカウンター 明るいロビー ピエール・ジャンヌレ イージーアームチェア 
L'évo(レヴォ) エントランス 店名サイン
L'évo(レヴォ) 客室 コテージ 古い窓枠を利用したパーティション
L'évo(レヴォ) 客室 コテージ 古い窓枠を利用したパーティション
L'évo(レヴォ) 消滅集落に建つオーベルジュ 外観
L'évo(レヴォ) 集落のようなオーベルジュ
消滅集落のオーベルジュ L'évo(レヴォ)模型写真
L'évo(レヴォ) 谷筋に沿って建つ全景
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規模・構造

工事種別

竣工

​受賞

写真撮影 

木造

新築

2020
第53回中部建築賞 入賞

​中村絵

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